年齢:40 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:6回 人工授精:2回 体外受精:4回
体外受精(IVF)で、4回目の移植(シート法)で初めて陽性でしたが、7週を過ぎても卵黄嚢や胎芽が確認できず、稽留流産の診断で処置を受けました。受精卵の染色体異常を予想していましたが、検査結果は「46,XY」で異常はなく、胞状奇胎でもありませんでした。
4週時点でhCG値が460、5週で7500と数値は順調で、なぜ成長が止まってしまったのか分かりません。半年ほど前に受けた自己抗体検査はFDP-Dダイマーが1.0と少し基準値を上回った以外は異常がありませんでした。ただ潜在性高プロラクチン血症でカバサールを服用しています。流産の原因は何が予想されるでしょうか?また解決のために受けられる検査はあるでしょうか?
(院長:田中 温)
年齢:40 基礎体温:不明 生理周期:不規則 タイミング法:5回 人工授精:0回 体外受精:5回
アンタゴニスト法にて採卵を1回行い、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のために4個の胚盤胞を凍結しました。3回移植を行なったうち、1回目はHCGが低かった(=26)のですが6週で心拍確認できました。しかし、7週で心拍停止となりました。2回目はHCG=10で化学流産、3回目は陰性でした。
その後、転院してアンタゴニスト法で採卵し、凍結胚移植(3日目8分割胚1個)するも、HCG=10でした。残りの卵は胚盤胞になりませんでした。さらにショート法で採卵し、凍結胚移植(3日目8分割胚を2個)しましたが、HCG=11と低い結果でした。
いつも低いHCG値で主治医からは「着床はしかかっているのに・・」と同じことしか言われません。原因の可能性として、どんなことが考えられるのでしょうか。主治医からは次回は不育症検査を受けるよう� ��指導されていますが、不育症以前の問題のような気もしているのですが、先生であればどのようにお考えになりますか?
(院長:田中 温)
年齢:35 基礎体温:不明 生理周期:規則的 タイミング法:1回 人工授精:0回 体外受精:0回
以前、セントマザーで、抗リン脂質抗体症候群のため、ヘパリン注射とアスピリンの服薬治療を受けたのち、帝王切開で第1子を出産しました。
現在、第二子を希望しているのですが、まだ妊娠に至っておりません。もし妊娠できたら、妊娠中の継続的な治療は、今後もセントマザーで受けられるのでしょうか。不育症患者の分娩の取り扱いも中止となるのでしょうか?
妊娠初期(10週前)までは当院で行いますが、その後は他院で健診を受けることになります。アスピリン内服は行っている施設が多くありますが、ヘパリン皮下注射については、まだ行っている施設は僅かだと思います。
お近くのいくつかの施設に直接尋ねて頂いて、受け入れ可能ということであれば紹介状をお書きしています。[2010年12月2日]
(産婦人科医:粟田 松一郎)
年齢:38 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:6回 体外受精:1回
体外受精(IVF)で4分割胚を移植し、12日後の判定日の血液検査でHCG=94で着床したと言われました。その10日後に胎嚢確認できず、HCG=340で子宮外妊娠疑いの経過観察になり、6週半ばに子宮外妊娠の可能性は低いが、HCGがまだ少しずつあがっているので1週間以内に掻爬手術を受けるようにと言われました。通院していた病院では局所麻酔のみということだったので、全身麻酔ができる病院へ転院しました。HCGは430から上昇しない状態だったので、突然の出血で流産するのを待つことになりました。内膜は19.5mmになっていました。
出血しなかったり、不全流産の場合は、成長が止まってから2週間以内くらいに掻爬手術を受けるようにと言われました。もうすぐ8週ですが出血しません。できれば掻爬手術は受けたくありませんが、� �法はないのでしょうか。また、このような状態を放置していても問題はないものでしょうか。[2010年12月2日]
胎嚢が見えているのであれば、お話の通り自然に出血して流産へ移行すると思われますが、このケースの場合は胎嚢が見えないので、そうはならないかもしれません。わずかな絨毛が遺残して、ずっとHCGが高いまま、と言う事もあるかも知れません。次の体外受精(IVF)に進むためにも、手術を受ける方がよいケースと考えます。[2010年12月2日]
(産婦人科医:佐々木雅弘)
年齢:32 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:2回
4週目で胎嚢確認できたのですが、形が横長の楕円形です。6週目で受診した際は、胎嚢も30mmになり、その中に胎芽も見えましたが、やはり胎嚢の形は横長でした。
胎嚢の形が悪いのは流産の兆候のひとつであると何かで読んだことがあるのですが、そうなのでしょうか?また、そのうち楕円から真円になることもあるのでしょうか?
胎のうの形が、楕円から真円になる必要もありません。[2010年11月17日]
(産婦人科医:粟田 松一郎)
年齢:40 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:13回 人工授精:回 体外受精:回
流産の可能性は何ですか
2人とも体質改善が必要だと考え、私から漢方薬も始めました。運動する事で、血量も増えて体内環境も良くなるのではないかと思っています。漢方も始め、一般の漢方薬局で、桂子茯苓丸、紅参・トナカイ、という薬を処方してもらっています。当帰の入ったシロップも併用しており、毎月2万円以上かかっています。セントマザーで処方して頂くと、経済負担が軽くなるのではと考えています。いかがでしょうか?
現在は近医でタイミング療法を行っています。3周期目ですが、排卵までは毎日、排卵後は1日置きに注射に通っています。これまでに初期流産を2回と、妊娠8週目での流産を一度経験しています。これも習慣性というのでしょうか?
なお、卵管造影検査や、諸々の検査でも問題はないとのことですが、主人は検査 に応じてくれないのでわかりませんが、これまでに3回の妊娠をしているので大きな問題はないのではと思っています。今後は、どのように進めていけばよいでしょうか。
年齢が高くなると、胎児側の原因による流産の確率も全ての人において上昇してきますから、その場合には特別な治療法はありません。
原因不明の不育症の方々の場合の対応策としては、治療方法は患者御夫婦自身による判断にまかされることも多く、1.不育症治療は何もしない 2.漢方薬 3.低用量アスピリン療法 4.夫リンパ球移植 などを選択されるカップルがいます。[2010年11月17日]
(産婦人科医:粟田 松一郎)
年齢:30 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:3回 体外受精:2回
1ヶ月検診ですぐに妊娠しても良いと言われたのですが、不妊治療の再開も同じでしょうか?不妊治療の病院と分娩施設が異なるため、再開時期についてはよく分からないと言われました。生理は産後1ヶ月ちょっとで1回きました。
実は、1年前に子宮頸がん(上皮内がん0期)のために円錐切除術をしており、やや頸管長が短かったのですが、感染予防のためシロッカーをされませんでした。次回は必ずシロッカーするように言われていますが、また絨毛膜羊膜炎等の感染症になるのではないかと不安です。絨毛膜羊膜炎は繰り返すのでしょうか?また、円錐切除のオペや不妊治療の影響で、感染症にかかりやすのでしょうか?
ただ、顕管部分が短くて経膣的な手術が困難だったり、願われる効果が期待できないと判断した場合には、開腹手術での顕管縫縮術を行います。まだあまり子宮が大きくなっていない妊娠10週から12週くらいで行いました。今までに6例ほどいらっしゃいましたが、全て「帝王切開術」での出産となりました。
円錐切除により顕管の状態がよくないので、絨毛膜羊膜炎は次回も起こる可能性を考えておくべきでしょう。妊婦健診をしてもらう施設で対応策を考えてもらって下さい。[2010年11月17日]
(産婦人科医:粟田 松一郎)
年齢:36 基礎体温:不明 生理周期:不規則 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:10回
今までに妊娠反応は4回でましたが、5週目で育たなくなりました。そのうち1回は胎嚢が見えたのに残念な結果になりました。
夫婦の染色体検査は異常なく、不育症検査も異常はありません。
主治医からは、「これまでに4回採卵していますね。凍結胚もありません。ご主人と相談してきて下さい」と言われました。もうこれ以上、何か方法はないのでしょうか?私のお腹では育たないのでしょうか?
ただ、ご自身のおかれている立場からすると、藁にもすがりたいお気持ちだろうと思います。流産の原因は多く、検査をしても原因不明のままというケースも少なくありません。
奥様の抗リン脂質抗体症候群の検査や、夫婦の同種免疫異常に対する染色体検査は正常とのことのようですが、夫リンパ球移植という治療方法もあります。しかし、 効果については医師の中でも賛否両論あります。
また漢方薬(柴苓湯など)や、低用量アスピリン療法のみを行う方法も考えられます。ご検討下さい。[2010年10月18日]
(産婦人科医:粟田 松一郎)
年齢:31 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
この1年半の間に3回妊娠しましたが、1回目は繋留流産、2回目は心拍確認前に不全流産、3回目も繋留流産からの不全流産でした。すべて、心拍前の初期流産でした。 1回目と3回目は、妊娠が判明直後に病院に行ったのですが、妊娠週にしては小さく、翌週にも大きくなっていない状態での初期流産でした。病院で不育症の検査をしましたが、卵管も採血も異常なしでした。
次回、妊娠したら、低アスピリン療法をする事になっていますが、妊娠が分かった時点で、すでにお腹で亡くなっているという事もあるのではと思い始めました。もしもそうならばアスピリンを飲み始めても遅いのではないかと・・・。妊娠がわかる前から何かできることはないのでしょうか。
不育症の治療としては、他に漢方療法として「柴苓湯」、同種免疫異常には「夫リンパ球移植」、夫婦いずれかの染色体異常には「着床前診断」を行っております。(当院ホームページの各項目についてご参照ください。)[2010年10月5日]
(産婦人科医:粟田 松一郎)
年齢:30 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:0回
女性は妊娠してどのくらいです
第1子は自然妊娠で出産し、2年後に2回目の自然妊娠で子宮外妊娠となり、左卵管を切除しました。この時、胎嚢の発育遅くてなかなか確定診断付かず、最終性交日から2ヶ月近くたってようやく右卵管に着床していることがわかりました。術後病理の結果、絨毛組織は確認されるものの胎児は確認できませんでした。クラミジア抗体はマイナスです。
翌年、再度自然妊娠するも、部分胞状奇胎で掻爬術を2回行いました。この時も胎児は確認できず、病理でかろうじて胎児の血管となる細胞が確認できたため、部分胞状奇胎との診断でした。現在、経過観察中ですが、HCGは0.1以下まで下がり、近いうちに妊娠の許可が出る予定で順調に経過しています。
主治医は、「子宮外妊娠と胞状奇胎の因果関係はなく、続けてこのようなこ� ��になるのは偶然」とおっしゃっていて、私も調べた限りそうなのだろうと思いました。しかし、どちらの時も胎児が確認できない未熟な受精卵だったことが気になります。これもたまたまだったと考えるべきでしょうか?主治医は、「子宮外妊娠も胞状奇胎も普通の流産と同じとしてとらえないので、習慣性流産とは考えない。妊娠しているわけだから、不妊症でもない。心配ない。」とおっしゃいましたが、やはり次の妊娠が不安で怖いです。何か検査を行った方がよいのでしょうか?
この2回の妊娠で実際に胚に問題があったのかどうかは主治医の先生の言われるとおり定かではありません。 しかし、気になるようであれば不育症関係の免疫の検査、ご夫婦の染色体の検査を受けてみてもよいでしょう。[2010年8月23日]
(産婦人科医:佐々木雅弘)
年齢:34 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:5回 人工授精:6回 体外受精:2回
これまでに4回の流産をしています
1回目:31歳 自然妊娠 胎嚢確認心拍確認前9週目繋留流産 手術
2回目:32歳 タイミング 胎嚢心拍確認後8週目に繋留流産 手術 (不育症検査は問題なし)
3回目:33歳 人工授精 胎嚢心拍確認後9週目に繋留流産 手術なし(夫婦の染色体検査で問題なし)
4回目:34歳 体外受精 滞納心拍確認後8週目に繋留流産手術検討中
2回目から、心拍確認後の流産が続いていて、何か原因があるとしか思えません。ただ、不育症検査も染色体検査も異常なしで・・・もうどうしていいのかわかりません。内膜が8.9mmですが、内膜のせいでしょうか。もう何を検査すれば、原因が分かるのか、出産できるのか分かりません。今年35歳になってしまいます。年齢的なことも考えタイム� �ミッドが近づいていることに焦りを感じます。
抗リン脂質症候群に関する検査が全て正常範囲であった場合には、同腫免疫異常による流産を考えて、夫リンパ球移植を勧める施設もありますが、当院でも行っております。その効果については、医師の間でも賛否両論です。[2010年8月23日]
(産婦人科医:粟田 松一郎)
年齢:37 基礎体温:不明 生理周期:不規則 タイミング法:5回 人工授精:8回 体外受精:8回
不妊治療をはじめて9年目です。今までに3回妊娠したことがあります。
1回目は人工授精(AIH)で妊娠、8週目で流産でした。2回目は凍結胚移植をして7週目で流産でした。流産の原因を調べるために血液検査をしたところ、血液の流れが悪いことがわかり、2回目の妊娠がわかってからは流産予防の薬を飲んで、注射も打ちました。
今年に入ってから転院して、子宮鏡検査もしましたが特に異常は見られませんでした。体外受精をしましたが、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のため、凍結胚移植をしました。転院してから凍結胚移植で妊娠はしたものの、5週目の終りで出血とともに流産でした。3回目は、プロゲステロン座薬、エストラーナ張り薬、デュファストン錠、バファリンを飲み、流産予防の注射を始める前のことでした。 過去2回はそう爬をしましたが、今回はパルタンM錠の薬の服用だけで手術はしなくていいようです。
このような体質でも出産は可能でしょうか。妊娠判定が出たあとは、これまでと同じ方法しかないのでしょうか。ほかに何か原因があるのでしょうか。
ただし、ここで確認しておかなければいけないことは、たとえ流産を何回も繰り返してカップルでも、その原因が毎回同じであるということは言えません。不育症ではない、若い健康なカップルでも、10回妊娠すれば、1回や2回は胎芽や胎児の異常によって、流産すると言われています。
つまり、不育症に対する治療が正しく行われている場合でも、絶対に流・死産が起こらないということにはなりません。女性の年齢が高くなるだけでも、流産率や染色体異常の起こる確率は上昇します。そのような事実を理解したうえで、不育症治療に臨む必要があります。
また、ご存知だとは思いますが、不妊治療と不育症の治療はまったく別のものであり、体外受精による妊娠によって、流産率が減少するわけでもありません。[2010年8月3日]
(産婦人科医:粟田 松一郎)
年齢:40 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:5回 体外受精:10回
多くの船員を生成する方法
先日、ホルモン周期にて、凍結胚盤胞を移植しました。結果、陽性反応→胎嚢確認→心拍確認と順調だったのですが、8週に子宮内でかなり出血をしており、胎嚢が剥離しかかっていることがわかり、止血剤(トランサミン)を1週間分処方されました。その後、9週に、胎児の胸に水が溜まっていて全身のむくみがひどく、既に心拍が停止していることがわかり、稽留流産の診断を受け、掻爬手術を行いました。
確かに、8週の尿検査では、潜血+だったので出血はしていたと思うのですが、下着が汚れるような出血ではなかったので、実は、たいした出血ではなかったのではないだろうかと考えるようになりました。もしも、そうならば止血剤を飲まずに自然に吸収されるのを待っていたほうが良かったのではないか・・・心拍も胎� ��の大きさも順調だったので止血剤を服用したことにより、血液循環が悪くなって胎児が亡くなってしまったのではないか・・・と、今では止血剤を服用したことを後悔しています。
止血剤の服用は流産につながることがあるのでしょうか。また、外には出ていなくても、子宮内で大量の出血が認められることは一般的に起きることでしょうか?ちなみに、数ヶ月前にDダイマーの検査をしましたが、陰性でした。
次回は、また採卵から始めなければならないのですが、流産後でも良好な卵子を採卵することができるでしょうか。年齢的なこともあり、この先がかなり不安です。
流産の根本的な原因は出血そのものではなく、抗リン脂質抗体症候群が原因となっている場合もしばしばあると言われています。そのスクリーニング検査をお勧めします。
一般に処方している止血剤は、血管内で血液が固まる原因になることはありません。
流産が今後の卵の質や採卵数に影響することはありませんのでご安心ください。[2010年7月3日]
(産婦人科医:粟田松一郎)
年齢:34 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:5回
男性不妊で顕微授精(ICSI)をしています。私の方は今のところ問題は見つかっていません。
3日目8分割の胚を移植し、ようやく陽性反応が出たものの、エコーで胎嚢が確認されませんでした。その1週間後に生理がきて、今まで見たことのない白い膜(人差し指の第一関節程の大きさ)がでてきたのですが、これはなんだったのでしょうか?主治医に聞けないままでいるのですが、もしかして胎嚢ではなかったのかと思っています。治療を繰り返すうちに私にも何か原因があるのではと思い、不育症の検査を受けたいのですが、主治医は流産を繰り返すようなら考えましょうといいます。顕微での治療、年齢、金銭面、精神的にも辛く、何度も流産を繰り返してからでは遅いので、その前に検査を受けておきたいと思っています。セン� �マザーでは初診で不育症の検査を受けることは可能ですか?
ひと言で不育症と言っても、流産の原因は多く、同じ患者さんでもそれぞれの流産の原因が異なると思われる場合も少なくありません。
原因が不明(はっきりと特定できない)という場合もしばしばあります。不育症ではないカップルでも10回妊娠すれば2回くらいは流産をするだろうと考えられています。多くはたまたま起こった胎児の異常(染色体異常が多い)によるものです。
近年、抗リン脂質抗体症候群が原因の不育症が注目されています。採血による検査で、初診当日に、スクリーニング検査として行うことが出来ます。また夫婦の体質の相性の問題で、妊娠初期に子宮の中で拒絶反応が起こることによる流産の原因について、夫リンパ球移植などの治療が行われますが、現在でもそのメカニズムや効果に対して、賛否両論あります。またウィルス感染やアレルギー反応などのリスクもあるため、アメリカではその治療そのものが禁止されています。
他に、夫婦のいずれかに染色体異常(転座など)があるために流産を繰り返すカップルもいます。この場合ご夫婦の染色体検査の採血を行います。
また、黄体機能不全や子宮奇形の他、糖尿病 ・甲状腺機能障害などの内科的疾患なども原因となります。
その他、検査に関する詳しいことは当院のホームページ「不育症」をご参照ください。[2010年7月3日]
(産婦人科医:粟田松一郎)
年齢:30 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:5回 人工授精:0回 体外受精:0回
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断され、不妊治療を始めました。デュファストンで生理を起こし、クロミッドを飲んで、タイミングをとっています。1年前に妊娠できましたが、稽留流産しました。その後、自然に生理が来るのを3回待ってから、再び不妊治療を始めました。
以前には、生理前に胸が張り、排卵前後にはおりものの量も増えるという症状が出ていましたが、流産後の生理から現在に至るまで、そのような生理前の症状が全く出なくなりました。
担当医にも尋ねましたが、そんなはずはないんだけど…という答えしか返ってきませんでした。生理前に胸が張らない方もいらっしゃるようですが、今まで起きていた症状が急になくなってしまったので心配です。不妊治療を続けていますが、妊娠できる体に戻ってい ないのでしょうか?
本来、多嚢胞性卵巣の7〜8割以上の方が月経不順や不妊症で悩まれています。これまではおそらく順調に排卵したり、黄体ホルモンが上がって胸が張っていたのでしょう。 今回、自然排卵をしていなかったり、黄体ホルモンが十分に上がってないのかもしれません。超音波で卵巣の機能をみたり、黄体期の黄体ホルモンを測ってもらってはどうでしょう。上記のことに加え、ご自身が現在の排卵の周期を知るためには基礎体温も参考になりますので、基礎体温も測りましょう。[2010年6月1日]
(産婦人科医:永吉基)
年齢:45 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:10回 人工授精:20回 体外受精:14回
はじめまして。二人目希望で体外受精(IVF)だけでも14回目です。約2年間は、移植後HCGのみ補充するだけで、6〜7回失敗しています。今周期は、担当医を変えて、移植後、錠剤、注射によるホルモン補充を行っています。 移植後のprg数値は40くらいでかなり良いほうですが、毎回着床しませんでした。
ETのときの内膜は10mmで、その後プロゲストン、ジュリナ、ルトラール、ユベラを朝晩、プレドニンは晩のみ服用中です。コンビパッチも貼っています。今日でET後16日目ですが、14日目に内膜が16mm程度です。主治医は内膜の状態が良く、妊娠の可能性があると話していましたが、これは服用しているホルモン剤の影響ではないかと思っています。どうでしょうか。
なお、卵巣は腫れず、両方とも20〜25mm程度です。お薬はあと3日ほど飲む予定で、パッチは5回分あります。ホルモン服用は長過ぎないかも心配ですが大丈夫でしょうか。
排卵誘発周期だとすると、当院ではエストロゲンとプロゲステロンの合剤の内服を行い、子宮内膜が薄い場合にはプロゲステロンの腟錠を併用することもあります。ビタミンEやステロイドの投与も反復移植不成功例には有効であるという報告もありますから、いいと思います。
今回の場合、ホルモン、子宮内膜の厚さなどは十分だと思います。ただ、妊娠反応が出るか出ないかは、なんともいえません。薬としては、3〜5日で終わり、妊娠反応が出た場合は、そのまま続けるのか減らすのかが大切ですので、主治医に確認されることがいいでしょう。妊娠反応が出ない場合は、すべて薬が中止になると思います。[2010年6月1日]
(産婦人科医:永吉基)
年齢:29 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:0回
尿検査では妊娠反応が出ていると言われましたが、6週目でも胎嚢は確認できず、結局6週目半ば(高温期22日目)に生理がきて、化学流産だと説明を受けました。
その2ヶ月後、また高温期が22日間続いたので、病院へ行こうと思っていた矢先、基礎体温が下がりました。(高温期の間はほぼ37度台をキープしていたのに、突然36.84に下がりました)
市販の妊娠検査薬ではチェックしていませんが、これだけ高温期が続いたので妊娠かな?と期待をしていたところです。私が気になっていることは、まず7年程前に中絶手術を受けた事です。この経験が、なかなか妊娠しないことに繋がっているのでしょうか。
また、なぜ胎嚢が確認できなかったのか、不妊もしくは不育症の検査を受けるべきなのかどうかも不安に思っていま� ��。なにかしら、検査を受けてみるべきでしょうか?その場合、どのような検査を受けるべきか、教えてください。
習慣流産の定義は、3回以上の流産ですが、当院では2回流産した時点で、習慣流産として採血をして血液検査をします(膠原病(自己免疫疾患)の有無、血液の固まりやすさ(凝固検査))など。
その検査結果によって、治療を開始します。中絶手術が影響しているかについては、関係のある場合とそうでない場合とがありますから、一度主治医にご相談されてみてはいかがでしょうか。[2010年5月15日]
(産婦人科医:永吉基)
年齢:28 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:3回 人工授精:6回 体外受精:2回
前回、顕微授精(ICSI)で2日目4分割胚を新鮮胚移植し、双子を妊娠しました。しかし、8週頃から出血が続き、絨毛膜下血だということで、12週には出血も多く入院となりました。結果、血腫が押し出す形で陣痛が来てしまい、1人目は14週で後期流産、2人目はそれから1週間も頑張ってくれましたが15週で後期流産となりました。 だけど、どこを調べても血腫ではほぼ流産に至らないとあります。実際に3週先に自然妊娠した義姉もたまたま同じ血腫がありましたが出血もせず順調です。そもそもこの血腫とは一体何なのでしょうか?15週の時点で、藍藻過剰刺激症候群(OHSS)も治まっていませんでしたが、そのような事も関係しているのでしょうか?次妊娠できた時同じ事にならないか不安です。
「血腫では流産にならない」とは断言できないのではないでしょうか。誤解だと思います。子宮の中に出血することによって血腫ができて、最終的に流産に至る事は珍しいことではありません。
今回のケースで流産に卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が関係しているかどうかなど断言できませんが、少ないように思います。
不育症のスクリーニング検査として、抗リンパ脂質抗体についての血液検査をお勧めいたします。[2010年5月6日]
(産婦人科医:粟田松一郎)
年齢:40 基礎体温:二相性ではない 生理周期:規則的 タイミング法:4回 人工授精:2回 体外受精:3回
体外受精(IVF)で妊娠して、現在8w5dです。血液検査の値が低く、流産するのではないかと心配です。
4w5d: E2=105.0,P4=0.42
5w3d: E2=142.0,P4=0.67
6w0d: E2=142.8,P4=1.01
6w5d: E2=231.7,P4=2.93
7w5d: E2=270.0,P4=7.72
8w4d: E2=214.8,P4=9.38
今後、低いままだと流産になってしまうのでしょうか。心の準備のために知りたいです。不妊治療の病院からうつった分娩のための産科では血液検査はうけていませんが、このまま待つだけでしょうか。また、ささやかな抵抗なのですが食品などで数値を上げるもの、ないでしょうか?
ホルモンの値が低いようですから、もし心拍が見えていないのであれば、流産ということになると思います。このような場合は、何をしても難しいと思います。[2010年4月16日]
(産婦人科医:永吉基)
年齢:33 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:2回
男性不妊のため、顕微授精(ICSI)を2回行いました。2回目にして妊娠の陽性反応がでましたが、妊娠5週にして流産となりました。
子宮内掻爬の手術をしてから3週間くらい経ちます未だに低体温です。まだ内膜も薄く、卵胞も9mmということです。
術後は1ヶ月程で生理がくると言われましたが、1ヶ月以上こないこともあるのでしょうか?
次回は凍結胚を移植する予定ですが、また流産してしまったら...と思うと不安です。流産後は、妊娠の確率は低くなるのでしょうか?それともかわらないのでしょうか?
FSHやHMGなどの排卵誘発剤を使用した妊娠治療において、妊娠せず月経が来た場合にも、次の排卵が遅れることもしばしばあります。卵巣に負担がかかり過ぎたり、精神的、身体的なストレスが影響して卵胞発育や排卵が障害されることが考えられます。多のう胞性卵巣の状態になっていないのかも診てもらって下さい。一度ホルモン剤で消退出血を起こさせることも必要かもしれません。
流産手術後に子宮内膜が薄くなって、着床しにくくなるのではないか、という考え方も確かにありますが、必ずしも全ての場合にとって、そのように断言できるものではないと思います。あえて手術しなくても、子宮内容物が全て排出し、出血も殆んど消失した場合には、良いと思いますが、流産手術が必要と思われる場合も多いと思います。
流産後に妊娠率が変わらないのか、低くなるのか、についてあれこれ思い悩むことそのものは、発展性が悪く、あまり良い事ではないと思います。 妊娠率の低下よりも、そのことで思い悩む事の方がよっぽど悪影響を与えるのではないでしょうか。
但し、顕微授精(ICSI)でやっとできた妊娠ですから、ご自身が妊娠しやすい体質があるのかどうか、何回も流産を繰り返す前に(不育症)の検査は、念の為しておくことをお勧めします。
女性の年齢とともに胎児の染色体異常の起こる確率は上昇していきます。そのような流産は、やむを得ないものであり、殆んど避ける事が出来ません。流産の悲しみを味わう不妊治療のカップルも多くいらっしゃいますが、それを乗り越えて前に進んでいく、強さとご夫婦の心の絆も大変大事だと思います。[2010年4月1日]
(産婦人科医:粟田松一郎)
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